水はカルシウムやマグネシウムの含有量の違いにより硬水と軟水で区別されています。日本の水道水、国産のミネラルウォーターはそのほとんどが軟水とされていますが、お茶に適した水はどちらになるのでしょうか。
硬水と軟水の違い
硬水と軟水は「硬度」で区別されています。
硬度とはカルシウムとマグネシウムの含有量を炭酸カルシウムの量に換算した値で示されます。1リットルの水の中に炭酸カルシウムが1mg含まれていると1硬度となります。
硬度 | 種類 |
---|---|
100未満 | 軟水 |
100以上 | 硬水 |
日本の水のほとんどが硬度20~80の間に収まる軟水、一方でヨーロッパなどでは硬水が多く、世界の地域によって硬度はさまざまです。
硬水
カルシウムやマグネシウムといったミネラルを水分とともに摂取できますが、口当たりが重く、苦みを感じる方もいます。
軟水
口当たりが軽く、硬水のように特有の苦味や香りもといった癖も無いため飲みやすいのが特徴です。
お茶に適している水
結論から言いますと、お茶には軟水が適しています。
2000年、小澤良和氏らにより人工のモデル硬水で煎茶や玉露を淹れたときの味と香りの違いについて発表がありました。様々な硬度のモデル水で淹れたところ、硬度10~50の軟水が味や香りで高い評価を得たそうです。
ちなみに東京都の水道水の平均硬度は60程度とされています。
実験で使用されたものはあくまでも人工的に作られたモデル水のため、この結果がすべてを証明するものではありませんが、本当に美味しいお茶を飲む場合は使用する水の硬度にも気を配る必要があります。